陽子との日々(第67話) 舞子と「時にはいっしょに」を演じた日
先日、「時にはいっしょに」のワンシーンで、父と娘が微笑ましい会話をしている場面があり、私はそれを繰り返し観ていました。
それで、そういえば娘の舞子ももう18歳で、季代ちゃんと同じ歳なんだなと気付いた私は、舞子にこのように持ちかけていました。
私:なぁ舞子・・・
舞子:ん?なぁに?
私:ちょっとお願いがあるんだけど・・・ いいかな?
舞子:なんなのぉ?
私:うん・・・、そのぉ・・、お父さんと一緒に「時にはいっしょに」のお芝居を真似してみないか?
舞子:ええ~~?
私:もう台本の文字起こしはしてあるんだ。あとは演じるだけ。
舞子:ええ~~~どんなのぉ?
私:うん、コレなんだけど。
舞子は暫くセリフを読んだ後、「面白そう・・・分かったやってみる」と言ってくれました。
ある日の夜中、季代が机に向かって勉強しているところへ、父・伸浩がやってきます。
伸浩:いいか ちょっと
季代:はい
伸浩:お茶でも飲まないか?
季代:うん、もうちょっとして
伸浩:うん ノッてるならいいけど、どうかなと思って。
季代:すぐ行く
伸浩:ああ
ポッドを持って立ったまま考え事をしている伸浩。
そこへ季代がやってきて戸を開け、後ろから伸浩を見ています。
・・・ 暫くして人の気配に気づき振り向くと、そこには季代がいました。
季代:やだぁ
伸浩:なにが?
季代:何考えてたぁ?
伸浩:なんにも考えてないさ
季代:ほんとにぃ?
伸浩:ほんとだよぉ、何考えてたっていうんだ?
季代:あたしが戸を開けたの気が付かなかった
伸浩:気が付かないわけないだろぅ
季代:でも一瞬気が付かなかった。ボーッとしてた。
伸浩:来ないからさ
季代:ヤよボケちゃぁ
伸浩:ひどいこと言うなよぉ
季代:ポカーンとしてるんだもん
伸浩:うーん、ちょっと気を取られてたんだ
季代:なにに?
伸浩:湯気だ
季代:湯気ぇ?
伸浩:寒くなる、木枯らしが来る・・・少し無理して、家政婦さん雇おうか?
季代:・・どうしてぇ?
伸浩:うん、受験生にはやっぱり、家事は無理だろう?
季代:いいの、お金無いんでしょう?
伸浩:うん借金すりゃあるさ
季代:大丈夫。いちいち気にしないでよ
伸浩:そうもいかないさ
季代:ほんとにいいの・・。心配されたくないわ。
伸浩:うーん
季代:お父さんが、無理してるのイヤなの。
伸浩:無理ぐらいするさぁ
季代:夕飯一緒に食べなくちゃとか・・、こういうふうに、お茶を淹れてくれたり、そういうのイヤなの・・
伸浩:どうして?
季代:無理は長持ちしないわ
伸浩:無理ばかりじゃないさ、こうやって、お茶飲みたいさ。
季代:ほんとにそう思ったんならいいけど、無理して帰ってこないで。
伸浩:そんなに無理じゃないよ
季代:前はもっと遅かったわ
伸浩:うん、そりゃそうだけど
季代:自由にしてほしいの、その方がいいの、あたしも手を抜くわ。掃除は、土日にやればいいでしょう?
伸浩:ああ
季代:洗濯も、寒くなれば、週一回でいいと思うの。
伸浩:いいよ
季代:あとは食べるだけ・・・。原則としてぇ、週末だけは一緒に食べる。ウィークデーは、お父さんはなるべく外で。あたしは自分の事だけを考える。そういうほうがいいんじゃないかな?
伸浩:それも少し寂しいけど。
季代:少しぐらい寂しいのは しょうがないわ
伸浩:お父さんはいいけど
季代:あたしもいいの・・。縛りたくないの。
伸浩:縛ってないさ。
季代:いま・・、戸を開けてイヤだったわ
伸浩:・・なにが?
季代:色んなことしたいのに・・、我慢して、娘のためにお茶淹れてるっ、て感じだった。
伸浩:そんなことあるもんかぁ
季代:あるのぉ・・・ あたし勘がイイんだもん
伸浩:ふふっ・・勝手に決めるんだなぁ
季代:無理して絶対に早く帰ってきたりしないでください!
伸浩:んふふふふ、それも困るぅ
う~~~む・・・
難しいですねぇ~~~・・・
舞子も私も最初は紙を見ながら演じていたんですが、何日かやっている内にセリフも空で言えるようになり、陽子と弥生の前でお披露目できるようになりました。
今度は二人も加えてお芝居してみようと考えたのですが、私と陽子は普段からケンカをしないので、伸浩と奥さんのケンカを再現することが難しいです。
弥生は女の子なので、弟・茂君を演じるのは不可能・・・ ということで、なにか二人には申し訳ないような気がしてしまった私と舞子なのでした。
参考資料
時にはいっしょに - Wikipedia
29 Mina - YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCNnbpvu7D2yEe1UEHqxKk6g/videos