ラーマの日記 Hatena

南野陽子さん、将棋を中心に書いていきます。

「白い恋人」と陽子

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http://www.ishiya.co.jp/item/shiroi/details/

これまで食べてきたお菓子の中で、「これは永遠の価値を有する・・・」と思えたものに、「白い恋人」があります。

その味わいは、一言で言い表すことが難しいほどの深みを持ち、世界のお菓子メーカーを大きく引き離すアドバンテージを持っていると思います。

何度でも食べたくなる味を作り出せたなら、その食品メーカーは発展していけるでしょう。

石屋製菓さんは本当に良い商品開発に成功したな、と思います。

私が何度でも聴きたくなる曲として「白い恋人」と比肩するなと思えるのは、「話しかけたかった」です。

イントロはボリューム大きめのキーボードとベースからスタート・・・。これは、「白い恋人」を口に入れた直後の状態を表すとも言えるでしょう。 

次に、3声のブラス(ラッパ)が続きます。主役のメロディーがまだ来ないのでボリュームは大き目です。

主役のボーカルが入って来ると、キーボードはボリュームを下げて引っ込みます。

キーボードのバッキングは8小節単位で、聴く者を飽きさせないために展開され、違うパターンを奏でます。

Aメロ、Bメロが終わり、Aダッシュメロ、Bダッシュメロと来て、それまで控え目にボーカルを支えていたベースは、サビの到来を告げるように、強力なドライブで南野さんの歌を引っ張っていくようになります。「話しかけたかった」に於ける一つの醍醐味の場面とも言えるでしょう。


・・・ 余談ですが、このベースマンの方・・・ 間違いなく南野さんを想ってます・・。でないとこんなベースは弾けない。それくらい愛情溢れるプレイが光ってます。


「駆け寄~って♪」と高い音程からスタートしたサビは、3度のインターバルで下降していきます。

「話しかけたか~った♪」の「か~った♪」で3度下降・・・ 「気を惹きたか~った♪」で更に3度下降・・・ これがボーカル、キーボード、ベースの連動で同時に降りてゆく切なさは、聴いた者にしか分からない味わいです。

ここで、歌われている恋する女の子(陽子)は明らかに落ち込んでいますが、それを慰めるような萩田さんのベルのアレンジが泣かせるのです。

 

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この5音・・・ ド、シ♭、ソ#、ファ#、ファ の慰め・・・ 「そんなことないさ」とでも言うような、優しい響きによって陽子は力を得、 また高音に戻って行きます。

そして、「キレイ~と、思われったっかぁ~った♪」と再出発しますが、憂いの下降は前回ほど続かず、「は~ねた髪~♪」と、関西特有のお笑いセンスで悲しみを吹き飛ばしています。

その時の晴れ渡った、スカイブルーのような心を表しているのが、「白い恋人」の味わいと同じな気がして、この曲に心酔するのかもしれません・・。


白い恋人」・・・、 あの、お菓子の味わいが口に広がり、サクサク感と相まってクリームとの絶妙のハーモニーを奏でる場面は、南野さんの歌、振り付けが混然一体となった「話しかけたかった」に、よく現れています。

やがて口の中で全てが一体となり、食する者に至福を齎す・・・。

この曲は、その食後感にも似た味わいを持つ、南野陽子専用ソングと言えるでしょう。




参考資料

「話しかけたかった」のMIDIデータ修正
http://sairama.livedoor.blog/archives/9833703.html